ベンチャー法務の部屋

2010年夏のベンチャー業界の気になる動き(その1)

今年の夏は、いくつか面白い動きがありました。

米ソーシャルゲーム大手Zynga、「まちつく!」のウノウ買収

ソフトバンクの発表によると、米ソーシャルゲーム大手Zynga Game Networkは8月4日付けで、国内でソーシャルゲームを展開するウノウの全株式を取得した。買収額は非公開。ウノウのゲームを、ソフトバンクと Zyngaが国内に設立予定の合弁会社・ジンガジャパンの事業展開のベースにする。(引用終わり)

基本的に、ベンチャー企業のExitは、IPO(上場)か、M&Aとなります。ただ、日本では、M&AでのExitは、比較的(アメリカと比べると)難しいと一般的に言われてきました。それは、日本の大手の上場企業が国内のベンチャー企業を買収してイノベーションを起こすという発想が少なく、出来る限り自社内で生み出していきたいというカルチャーが関係していると言われることが少なくないです(この点が本当にそうなのかは、別途検証する必要があるかもしれません。)。

ただ、今回の買収のように、日本のITベンチャーのExitとして、外国企業からのM&Aという選択肢が現実的になってきたことは、面白い動きだと思います。特に、日本で、これからベンチャーを興そうという方にとっては、このような選択肢も頭の片隅において、事業計画やファイナンスを考えていただければと思います。

外国の事業会社が日本のベンチャーに投資した例もありましたね。

インフィニティ・ベンチャーズ、株式会社クーポッドの米国Groupon Inc. に対する第三者割当増資をアレンジ

このような動きは、日本の創業者やベンチャー関係者にも、いろいろなアイディアを与えてくれそうです。

執筆者
S&W国際法律事務所

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